人生の行き詰まりー金がない 落単して50万円をドブに捨てた話<1>

レポートを大量に落としてしまった。単位を大量に落としてしまった。
困っている。色々と困っている。このままではこれを繰り返しそうな気しかしない。
次にレポートを書くときのため、そして何よりいまの気持ちの整理のために、この文章を記す。

1.何に困っているか。
 そもそも、元来僕は落単を気にするタチではなかったはずだ。「就活」なるものは元々考えていない。これは不幸なことなのかもしれないが、僕は一般企業で働いている僕を想像することができない。おそらくいわゆる資本主義の終わりとおなじくらい。言い方は妙だが、まだ恋人が出来る方がリアリティがある。そして、これはおそらく偏見ではない。バイトの面接等でしばしばそれっぽい企業へと行くが、何かが肌に合わない。もちろん面接も落とされる。企業だけではなく、某コンビニでアルバイトを経験したときにもひしひしと感じたことなのだが、僕は多くの共同体において、持ち前の不器用さから能力的な不適合を起こす。
 僕は留年、ならびにそれに伴う社会からの評価を気にしないはずであった。では何故、こんなにも僕は落ち込んでいるのだろう。

(1)授業料免除
 「就職に興味がない」のと矛盾するようではあるが、最も切実なのはカネの問題である。授業料免除の単位要件に、おそらく、過度に悲観的な推測ではなく、届かない。
 入学当初は、このような自体になったとしても、自分で50万円(1年分の学位である)を稼げばいいではないか、と軽く考えていた節がある。ところが、様々なアルバイトでの挫折経験(面接落ち・受かったが不適合)を通じてやっと分かったことに、人並みにカネを稼ぐ能力が、僕にはない。そもそもバイトが続かない。飽きるから、みたいな感じではなく、(1)能力がなくドヤされてバイトそのものが恐怖になる。コンビニの店長に「ここまで出来ないのは初めて」「経験を積めばできるようになるとかではなくて、○○くんの場合はなんか違う気がする」等言われたことは記憶に新しい。1つの例を一般化しすぎている、と言われるかもしれないが、以前働いていた飲食店でもさほど変わらない事態だった。(2)シフト自由のバイトにいかなくなってしまう。  1つのことに頭がしめられると、それ以外の予定が全く成立しなくなってしまう。7月の期末レポート、8月中旬のレポート、8、9月の集中講義。バイトに行く暇はあったはずだが、「バイトに行く」という日を1日決めてしまうと、そのぶんレポートの進捗が遅れる。このような思考の流れで、どうしてもバイトを入れることができなかった。短日バイトに関しても同様である。週末も、なんやかんやで「やらねばならぬこと」に埋められている。
 バイトが続かないことに加えて言うなら、収入は少ないくせして、カネの使い方が荒い。牛丼屋、ラーメン屋、衣類乾燥機等等の生活費、衝動買いする本、オタク費用。なお女装用品は必要経費なのでこの言及には含まない。服を買わない人ないでママンに買ってもらった服を着回すタイプの人なので、仮に服を人並みに買っていたのお金のぶんだと思おう。
 3万円の貯金ですら作ることができない僕が、50万円の授業料を貯めることができるのか。無理だろうjk(常識的に考えての略。今となっては死語である)。
 実家を頼れ、という人もいるかもしれないが、控えめに見て我が家は貧乏である。親族の遺産等をN能研・私立中高学費・予備校等につぎ込んでもらい、なんとか京大までこられたが、もうこれ以上出せないという雰囲気がひしひしと伝わって来る。当然、僕も金銭的には遠慮することが多い。(どの口が言うのかわからないが、どうしてこんなにもおカネ嫌い、就職嫌い、嫌い以前にカネにまつわる能力がない(後述するがアカデミックな才能もない)子供がこの親のもとに生まれてしまったのか、本当に申し訳なく思う。)