人生の行き詰まりー金がない 落単して50万円をドブに捨てた話 <2>

しまったのか、本当に申し訳なく思う。)


(2)院進
 「どうして僕は院に進みたいのだろう?」そう考えるのがあまりにも久しぶりなほどに、僕にとって院進は既定事項である。先に述べたように、僕の家は授業料免除(全額)を今の制度が続けば受けられる経済状況ではあるので(ある意味では恵まれた環境とさえ言えるかもしれない)、「せっかくだし行かないと損」という気持ちが無いでもない。
 問題なのは、やはりカネの問題である。帰省時に親族から言われることばを借りるならば、「将来、どうすんの?」というやつだ。入学当初、あるいは転学当初の僕の理想としては一生アルバイト生活かつ院生生活、あわよくば教授、などという甘い青写真を描いていた。だが、先に書いた通り、アカデミックポストは言うにおよばず、アルバイトで生計を立てることすら、生活能力皆無の僕には、死ぬほど(比喩としてではなく飢死としての死ぬほど)難しいのではないのではないだろうか。
 実は少しだけ話が逸れている。上で記したのは(1)と比較的連続した内容、つまりはカネであるが、それ以外にも院進に関して懊悩している。院進すること自体は既定であるので注意。逆に院進しないとすると僕はほんとうに、過激やら視野狭窄やらと言われるかもしれないが、おそらく僕は自殺するしかなくなってしまう。

 (2-1)留学
 端的に言えば、留学がしたい。したほうがいい。視野を広げるうんぬん、学部時代キラキラうんぬん〜、おフラーンスというよりは、研究上、語学上の理由である(語学の上達が何かしらカネになりそう、という下心もなくはないが、それで言うなら日本の劣悪な労働環境を外から見てみたい、とう気持ちの方がある)。
 が、問題がいくつかある。まず単純にカネがない。これは将来考える。ーーー今危惧している、いやもう危惧しても遅いのが、いわゆるGPAとかいうやつである。日本の風潮うんぬん、というよりは向こうさんが気にするようだ。研究室の教授に、院進を考えるなら頭の片隅においておいたほうがいい、成績が取れなさそうな授業は取らないほうがいい、と4月に言われておいてこのザマである。あんまり確認していないが、おそらく元から低いだろう。転学うんうんにより、留学先にどうカウントされるのかはわからないことになっていた。が、少なくとも今回の落単騒ぎで解消不能なほどに、痛めつけられたことは確かである。

  (2-2)能力がない
 自分のアカデミックな能力に対する懐疑である。懐疑というか、無い(断言)。将来教授になるレベルうんぬんではなく、平均的な文学部生として有しているべき能力がない。クソほど頭が悪い。実は今回レポートを書きつつ、このあほみたいな悩みにずっとつきまとわれてきた。あほみたい、というのはそんなことを考えている暇があるならばレポートを検討したほうがいい、という結論になることはわかりきっているのに、考えてしまうという趣旨でのあほみたい、である。長くなりそうなので、次章にて掘り下げる。じ